Coach’s daily life vol. 13
こんにちは。
ご無沙汰しております、コーチの岡村です!
今回と次回にわたって春休み期間中の私の遠征について、ご紹介したいと思います。
3/18~3/21の日程で、松井俊英プロの帯同として江蘇省の張家港チャレンジャーに行ってきました。
まず私の遠征のお話をする前にプロテニスツアーの説明をしてから、本題に入ります。
以下の写真のように、男子プロテニスツアーはピラミッド形状になっています。
4大大会と呼ばれるグランドスラムを頂点に、ATP250までがテレビなどで放映され公式戦と呼ばれます。
その1つ下に下部大会のチャレンジャー、フューチャーズと続いています。
中々皆さんには馴染みがないかもしれませんが、シングルスで言えば100位前後から300位前後の選手が出場し、とてもレベルの高い大会なんです。
ですのでもちろん私が出られるわけもなく、今回は日本ダブルスランキング1位の松井俊英プロの帯同としてチャレンジャー大会に行ってきました。
松井プロはデビスカップの元日本代表選手で今なお活躍されており、本来私などが帯同させて頂けるわけもないのですが、「松井プロの下で勉強させて頂きたい」と連絡すると快く了承してくださいました。
今回の目的は松井プロの下で勉強させていただくことの他に、空いている選手に練習をつけてもらうことでした。
空いていそうな選手に声をかけようとしますが、やはり皆さん試合前でピリピリしているので、なかなか声がかけづらい雰囲気がありましたが、松井プロに面倒を見て頂き、松井プロ、ラティワタナプロ(タイ)、越智真プロ、ジェンプロ(中国)、シンクレアプロ(オーストラリア)に相手をしてもらいました。
越智真プロと
ジェンプロと
シンクレアプロと
彼らのボールのスピードや回転量がすごいのは当たり前ですが、基礎的なことを丁寧に行っているところが私としてはとても印象に残っています。
準備を早く行うこと、軸足をボールの後ろに入れること、腰を落として体の上下動を抑えることなど、誰でもできることを突き詰めているからこそこのレベルにいるのだなと感じました。
また試合会場に1日中いると、選手たちのプロ意識を多々感じることができました。
試合への入り方や練習風景などはもちろん勉強になりますが、個人的には試合後の選手たちに一番感銘を受けました。
例えば中国の元ジュニアNo. 1のウー・イービン選手は敗戦してコートを去ってから5分後には練習コートでハードに練習を行っていました。
試合に負けるとモチベーションが下がりそうですが、試合で見つかった課題をすぐ練習して改善しようとトライする姿を見ると、これがプロフェッショナルたる所以なのかと感じました。
さて、松井プロは1回戦にて地元中国ペアとの対戦で超アウェーの中での試合となりました。
序盤は松井プロチームのネットプレーに相手チームが押され優勢でした。
しかし中盤での主審の誤審や相手チームのラッキーショットの連発によって一気に試合を持っていかれ、4-6, 0-6というスコアで負けてしまいました。
現在ATPのダブルスの試合はノーアドバンテージ、ファイナルセットが10ポイントタイブレークという方式となっています。
このような運の要素が強い方式の中で、審判の誤審などがあるとなかなか試合を立て直すのは難しいのが現状です。
今回の試合は自分たちではコントロールできない要素に振り回された内容で、私は応援していた側ですがテニスの難しさを改めて感じました。
なかなかこの結果を消化することは難しいとは思うのですが、松井プロは切り替えて次に気持ちを向けていました。
今回は厚かましいのは承知でたくさん質問をさせて頂き、試合への準備の仕方、ピーキング、食事のとり方、ゲームでの考え方など、試合中であるにも関わらず本当にたくさんのことを教えて頂きました。
見ず知らずの男の帯同を快く受け入れてくださった松井プロには感謝しかありません。
またこのように遠征に行かせてくださったGlowingのコーチ、生徒の皆さんにも感謝感謝です。
今回の経験から学んだことや感じたことをレッスンにもフィードバックしていけたらと思います!
次回はトルコ遠征に関して更新しますので、お楽しみに!!
以上、岡村でした。