東和クリニックテニスコラム vol.3
みなさんこんにちは。
東和クリニックの理学療法士の石川徹です。
今回は「股関節を使いましょう!」をテーマにお話していきます。
先月、ついに大坂なおみ選手が21歳の若さで世界ランキング1位になりましたね。
全豪での力強いサーブに、逆をつく正確なショット。
ポイントを取った際に大坂選手が叫ぶ「come on!」と共に、僕の胸も拳も熱くなりました。
そして、ふと数ヶ月前の全米オープンでセレナ・ウィリアムズと対戦した時との違いに気がつきました。
今大会、大坂選手が比較的手前でバウンドした球をストロークした際に下半身の位置が全米の時と比較し一段と低い位置にあった様な気がします。
低い位置でのストローク。
どういう事かというと、態勢を低く保ったまま強いストロークをするには股関節の全可動域範囲で筋肉の高出力と共に柔軟性が欠かせません。
一方が伴わないとストロークどころか、踏み出した側の足で自重を支持できず、手打ちになり手首の負担や膝に負担がかかり怪我の原因となり得ます。
そこで、今回は股関節の柔軟性と出力(筋力強化)方法をお伝えしようと思います。
柔軟性を獲得するためには股関節のストレッチ方法です。
まずは、
- 背筋を伸ばして膝を曲げずに、肩幅より少し広めに足を開きます。
- 右手で左足のつま先を触り10秒止めます。届かない場合は左スネでも構いません。
- 左手で右のつま先(スネ)を触り10秒間止めます。
これを2セット。次は5秒を2セット、最後はリズミカルに左右のつま先(スネ)を触る様に動かしていきます。
※常に背筋を伸ばしながら実施する事で腰への負担を軽減し、腿の裏から股関節周囲を伸ばしながら動かします。それでも腰に違和感が発生する様であれば、反対側の膝を触れて実施することで、腰への負担を軽減させて股関節をストレッチすることが出来ます。
次に筋力強化です。
まず
- 相撲の力士が四股を踏む様子を思い浮かべて下さい。
- 椅子に浅く座り背筋を伸ばした状態で膝を90度に曲げて股をガバッと最大まで開きます。(手は膝の上に置いて体を支えていただいて構いません。)
- その姿勢のまま、すり足をして前方へ50cmほど進み、同じ姿勢のまま椅子へ戻ります。朝昼晩とこれを3回ずつ。かなりきついはずです。。。
※腰や股関節などに違和感が発生する際は、股の幅を少し狭めて実施してみて下さい。
股関節の可動域が拡大し、出力が上がる事によって、軸足の支持性が向上します。
よって、パワー向上と腕への負担が軽減し、初歩が素早くなりストローク時の軸足の踏ん張りが効く様になります。
全豪オープンでの大坂選手の低い姿勢からのストロークはあたかも四股を踏みながらラリーをしている様に僕は感じました。
継続は力なり。
低負荷でも毎日行うことが大切です。
皆さんも試してみて下さい。
理学療法士
石川徹
千葉県成田市・藤リハビリテーション学院卒業
筑波記念病院・千葉西総合病院・船橋整形外科にて実習を経て
埼玉県八潮市・八潮中央総合病院
東京都墨田区・墨田中央クリニック勤務後
東和クリニック勤務
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