まちがいだらけのストリングス選び vol.1
テニスをプレーするときに実際にボールと接触するのがストリングス(一部ラケットフレームの場合もあり笑)。
ストリングスの材質や張力(テンション)などその人のプレーに合ったものでないとテニスのスキルアップにも影響し、時には怪我につながることもあるのでラケット以上に慎重に選ぶ必要があります。
残念ながらGlowing会員様にも、ストリングスの影響と思われる怪我で長期にわたってテニスをお休みされる方がいらっしゃいます。
体力やプレースタイル、使用しているラケットとの相性などもありますので、普段からプレーを見ているコーチと相談しながらストリングスを調整していくことをお勧めします。
さて、今回はテニスをする上で必要なストリングスの基礎知識を2回にわたってご紹介してきます。
◾️ストリングスの種類テニスのストリングスは大きくナイロン・ポリエステル(以下ポリ)・ナチュラルに分けられます。
【ナイロンストリングス】は伸縮性があるため力がなくても打ちやすく、オーソドックスなストリングスです。わかりやすく例えるならば「ゴム」のようなイメージですね。
【ポリストリングス】は硬く、耐久性があるため、力があり、ハードヒットしてボールをコントロールできる方に適しています。例えるなら「針金」のイメージですね。伸縮性がないので一度伸びてしまうと元に戻らないので、ストリングスは切れにくいですがストリングス自体の劣化はナイロンよりも早いです。
【ナチュラルストリングス】は牛の腸で作られたストリングスで、以前は羊の腸で作られたことが多かったためガットとも呼ばれています。ナイロンよりも伸縮性があり、反発性にも優れていますが、天然素材なので価格が高くなります。
◾️ゲージ(太さ)
テニスのストリングスは一般的に1.1mmから1.35mmのものが販売されています。
細いストリングスは反発性があり、ボールに食い込むのでスピンもよくかかりますが耐久性が低いので劣化が早く切れやすいです。
太いストリングスは耐久性は高いですが、反発性が低く細いストリングスよりもスピンはかかりにくいです。
◾️テンション(張力)
ストリングスを張る時の張力で、ポンド(lbs)で表します。
40ポンドから55ポンドの間でストリンギング(張り上げ)するのが一般的で、ラケットやストリングスの種類にもよりますが、力が強い人ほどテンションが高くなる傾向にあります。
冬場はボールが硬くなり飛ばなくなるのでテンションを落とす方も多いですね。環境(室内外)や季節によって調整してみましょう。
◾️張り替え時期
テニスの頻度や体力、ストリングスの種類にもよりますが、3、4ヶ月に一度の張替えをお勧めします。特にポリストリングスは耐久性があり切れにくいですが、反発性の劣化はナイロンストリングスよりも早く、怪我の原因にもなるので注意が必要です。
私(ANDY)は競技テニスをしていた時は2、3日でストリングスは切れていましたが、今は切れなくても手首や肘に違和感が出てくるので3、4週間で張り替えるようにしています。
◾️よくある失敗例
ネットショップで新しくラケットを購入した場合、ストリングスの張上げサービスをしてくれる事があります。ネットショップの方はご本人の体格やプレーを見た事がない上に、価格的に安価なポリストリングスを張り上げる事があり肘や腕の故障につながる事があるので注意が必要です。
また、ポリストリングスは打ちごたえがあり、振動が大きいので一見ハードにテニスをプレーしているという充実感が得られますが、力がない方が使用するとボールが飛ばないためフォーム(動作)が大きくなり、ミスヒットが多くなる事があります。怪我防止や技術向上のためにも気軽に担当コーチにご相談ください。